【感想・評価】シリコンバレー最重要思想家 ナヴァル・ラヴィカント

書籍情報|シリコンバレー最重要思想家 ナヴァル・ラヴィカント

著者 エリック・ジョーゲンソン
翻訳 櫻井祐子
発行所 サンマーク出版
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ナヴァル・ラヴィカント

ティム・フェリス

「シリコンバレー最重要思想家 ナヴァル・ラヴィカント」の著者「エリック・ジョーゲンソン」とは?

「シリコンバレー最重要思想家 ナヴァル・ラヴィカント」の著者「エリック・ジョーゲンソン」は、Wikipediaによれば、次のような人物とされています。

※ この記載は、Wikipediaから自動取得しています。正確性については、別途ご確認ください。

感想/書評|久しぶりの読書に最適

ナヴァル・ラヴィカントって誰?

本書は「ナヴァル・ラヴィカント」の発言をまとめた「語録」といっていい。

では、ナヴァル・ラヴィカントとは、誰なのか?

ナヴァルはインド生まれの連続起業家であり、Twitterやウーバーに対する投資で名を挙げた投資家でもある。

貧しい移民としてアメリカに移住した彼の初めての仕事は15歳のとき。違法なケータリング会社で軽トラックの荷台に乗ってインド料理を配達した。

無料で公開されている?

本書は、無料で公開されている。それは、ナヴァルの次のような考え方に基づく。

金儲けのために書かれた本は信用できない。

日本語版は次のURLからダウンロードできる。

https://www.sunmark.co.jp/book_files/pdf/978-4-7631-3979-5.pdf

読みやすさ

本書の1番の良さは、その読みやすさ。

ナヴァルの考え方はシンプルで、力強い。

本書前半では、「富を築く方法」が語られる。

彼が考える「富を築く方法」は、次の言葉に集約されている。

「自分」を「プロダクト化」するーーこれが簡単便利な記憶法になる。

個人的には、次の言葉も響いた。

そしてそれを楽しみながらどんどんやりつづけよう。途中で進捗を測ったり損得を考えたりしてはいけない。そんなことをしていたら忍耐が尽きてしまうからだ。

自分が費やした時間や費用に見合うリターンが得られるのか」が、気になって仕方がない。自分を客観的に見ると、そんな性質を持っている気がする。

しかし、それが必ずしも良いことではないと教えてくれる。

(なんか、誰か有名な経営者が同じことを言っていた気がするんだけど、忘れてしまった…)

本書後半では、「幸せになる方法」が語られる。

彼が考える「幸せ」は、次のような言葉に現れている。

今は、幸福とは「素の状態」だと信じている。人生に何か欠けているという感覚がなくなったとき、幸福がやってくる。

私にとっての幸福は欲望のない状態、とくに外的なものへの欲望がない状態だ。

オススメの本リスト

本書の良いところは、もう一個ある。

「ナヴァルのお薦め本」が挙げられているところだ。

このなかに、タレブの「身銭を切れ」とかも入っています。

あと、「サピエンス全史」に関しては、「私がここ10年間に読んだ中で最高の一冊だ。何十年も費やして書かれた労作。数々の珠玉のアイデアがどのページにもぎっしり詰まっている。」との紹介がされている。

ちなみに、ナヴァルの読書に関する考え方は、次のとおり。

本にはいつもお金をかけている。出費だと思ったことはない。私にとって本は投資だ。

読むうちに目が利くようになる。そうすればおのずと理論や概念、ノンフィクションに引き寄せられる。

あえて批判を…

2023年2月頃に無料で読んでから、何度も読み返したいと思って結局紙媒体でも購入した。

正直、めちゃくちゃ良い本だと思っている。

ただ、あえて批判的に読むとすれば、生存バイアスはあると思う。

彼は概ね「好きなことに100%打ち込み、そのなかで自分をプロダクト化し、社会に求められるようになれ」という旨を主張している。

しかし、好きなことに100%打ち込んだとして、それが誰かに認められる保証も、それによって富を築くことができる保証もない。

理想論としては素晴らしいと思うが、現実的に見れば、「報われるかどうかは全く保証されていないのに好きなことに全力で取り組む」ということを選べる人は、どの程度いるだろうか。また、それを選んだとして、本当に富を築ける人は、どのぐらいいるだろうか。

感想/書評情報

記録者:DK

記録日:2023年10月28日

読了日:2023年2月頃

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