【感想・評価】思考の整理学

書籍情報|思考の整理学

著者 外山滋比古
発行所 筑摩書房
楽天ブックス内評価
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「思考の整理学」のキーワード

グライダー人間

時の試練

漢文の素読

ピグマリオン効果

「思考の整理学」の著者「外山滋比古」とは?

「思考の整理学」の著者「外山滋比古」は、Wikipediaによれば、次のような人物とされています。

※ この記載は、Wikipediaから自動取得しています。正確性については、別途ご確認ください。

感想/書評|1983年の名著

30年間で200万部以上売れたロングセラー

高校生の頃から、存在は知っていた。大学受験との関係で出題対象になることが多かった印象のある本。

大学生になると、東大生・京大生が支持する本として、書店等でよく見かけた。

出版社のページには次の表がある。

しかし、「みんなが読んでいる。」と言われると、逆に読む気をなくす。これまで読んでこなかった。

先日、はじめて存在を知ってから10年以上の年月が経ったが、ついに読みはじめ、読み終えた。

印象に残ったのは、次の記載。

“時の試練”とは、時間のもつ風化作用をくぐっているということである。風化作用は言いかえると、忘却にほかならない。

これは…リンディー効果では?」と感じた。

そう思って読み進めると、本書とタレブ著「反脆弱性」とに共通性が多いことに気づいた。

“リンディー効果”や”時の試練“は、ひとの思考が行き着く終着点の一つなのかもしれない。

本書は、ことわざの重要性も指摘する。この点にも反脆弱性との共通点を感じる。

学校教育では、どういうものか、ことわざをバカにする。ことわざを使うと、インテリではないように思われることもある。しかし、実生活で苦労している人たちは、ことわざについての関心が大きい。現実の理解、判断の基準として有益だからである。

反脆弱性を読んだひとなら、本書の次の記載にも通じるものを感じるかもしれない。

汗のにおいのする思考がどんどん生れてこなくてはいけない。それをたんなる着想、思いつきに終わらせないために、システム化を考える、それからさきは、第二次的現実にもとづく思考と異なるところはない。真に創造的な思考が第一次的現実に根ざしたところから生れうることを現代の人間はとくと肝に銘じる必要があるだろう。

正直、これまで生きてくるなかで、ことわざなどの古くから伝わる知恵みたいなものや、歴史を学ぶことの価値、古典の価値を過小評価していた。今年は、反脆弱性を読み、本書を読んだことで、自分のなかで古典などの価値を再評価することになった。

今年は、マキャベリの君主論を読んだ。海外の古典や国内の古典をもう少し読んでいこう。

感想/書評情報

記録者:DK

記録日:2023年10月7日

読了日:2023年10月

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